指導理念

私達指導者が指導する時に大切にしていることは、下記の3つです。

 

1.技術を通して、武道の意義を伝える

(礼儀を重んじ、武の用を守り、敵に勝つことを目的とせず、己を修め、己に克ち、「自己確立(完成)」の行を伝えること)

  

2.  人格を磨く術として、少林寺拳法教義の実践(技術の向上と同時に、「道訓」と「宗門の行」を社会生活で実践できるよう促すこと)

  

3.  「拳禅一如」と「力愛不二」の法門を修得 

(三鼎、三法、二十五系、六百数十の技術習得による身体改造と不撓不屈の精神力を養う)

 

 


道訓

道訓は、拳士が稽古を始める前に必ず全員で唱和する行いです。道訓は「人道」を説いており、人の踏み行うべき道であり、道徳規範です。社会生活において誰もが必要(道徳律)と認識している具体的な教え「仁」「義」「忠」「孝」「礼」。これを社会生活で実践できるように促します。

「仁」とは、人を愛する心、思いやりの心。人が二人。調和の姿。他人をも自分と同じ人間として尊重する。

「義」とは、すじみち、正しいこと。社会・公共のために筋を通して実践すること。真の勇気。

「忠」とは、まごころ、誠を尽くすこと。中心。自分自身に対する誠実さ。

「孝」とは、祖先・親に対する敬愛と報恩。子が老人を支え助けている象形文字。

「礼」とは、礼儀、作法。社会規範を守ること。心は形で示さなれければならない。

 

【参考】道徳の定義

人のふみ行うべき道。ある社会で、その成員の社会に対する、あるいは成員相互間の行為の善悪を判断する基準として、一般的に承認されている規範の総体。法律のような外面的強制力を伴うものでなく、個人の内面的な原理。(広辞苑・岩波書店)